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仙境 ｢德崇山｣ 禮山町郡唯一の名所

忠淸南道禮山郡名所として知られる德山面斜川里德崇山は奇峰怪岩をもつて像どり亭々たる樹木蒼鬱として全山常に翠松蔭に蔽(?)はれ淸洒なる玉水は谷間を縫ふて流れ, 實に仙境の感を深くするものがある. 思ふに造物翁は彼の金剛山の模型を此處に作りしにあらずやとの感あらしめその風景の絶佳なること到底紙筆をもつては盡し難くこの山中にある數寄の歷史を語る定慧寺, 修德寺は考古の資料に富み且觀賞に比類なき處にしてこの兩寺刹は今より一千二百六十年前新羅文武王五年元曉國師の創建に係る古刹にして昨年宋滿空禪師が總經費一萬五千圓を投じて近代の華美を加味して重修し境內に高さ二十五尺幅十五尺の大石佛を新造しあり今昔の好對照となる唯一の探勝地である經路は慶南線揷橋驛より德山溫泉まで自動車にて二十分なほ先へ進むこと(徒步)二十五町にして德崇山修德寺を經て定慧寺に入る當寺地內には百餘名收容の旅舍設備もある.(寫眞は修德寺全景)